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よど号の仲間達へ

 元気なことと思います。小生も元気です。
 田中裁判・赤木美枝子さん裁判をめぐる情況、それに加えての八尾証言を巡る情況は極めて厳しい状況で何かと気ぜわしい毎日かと思います。
 金子さん裁判は山を越したと思いますがこの状況は継続するモノと思います。
 僕(等)の八尾証言に関する見解は同送のモノで貴兄姉達の見解と大いに異なっております。
 これはこれでしっかり考えて下さって、適切な意見交換をし、意見が異なるにしても相互理解を深め良い結果が生まれることを願っております。
 ともあれ引き続くことですがアメリカの覇権主義への態度、日朝関係での平和・友好の願いは同じであり、田中、赤木裁判に見られる不当きわまる弾圧への怒りも共有できると思います。
 或いは帰国運動が難関を越え、スムース、速やかに運ぶことを願う気持ちも同じかと思います。
 さて本題です。僕は有本さん問題でも「知らぬ存ぜぬ」で済ませて置くわけには決していかないと思っておりますが、その見解を君達が保持し続けるのもー決して良い対応とは思いませんがーそれはそれで君達の自由かと思います。
 このことを踏まえてですが、あなた方の「八尾証言は良心の告白か」のような声明は受け入れられないばかりか、幻滅と非難を招いている厳しい日本の現実があると言うことをくれぐれも認識して欲しいと言うことです。
 これを敵側の反動攻勢の所為ばかりとするのはトンでもない夜郎自大の主観主義です。その半分はあなた方の主体的対応の過ちにあります。
 それは次の二つです。
 1つは「知らぬ存ぜぬ」の態度です。これを「嘘」か「限りなく灰色に近い」と思い、日本国民は胡散臭く感じているからです。 
 2つは全くと言って良いほど有本さんの両親への配慮、目配りが感じられない、と言うことです。
1についてはあなた方が判断を決意している、としたとしても2については朝鮮にいる唯一の日本人グループとして、同胞の有本さんがいる可能性がある以上、調査して、最低限安否とこれまでの動静をご両親と日本国民に明らかにすることです。これはあなた方にしかやれない独自の義務であるにも関わらずその義務を果たしてないことです。その結果「自分たちの防衛に汲々しているだけ」と言った印象をみんなに与えていると言えます。
 1についてはあなた方としては譲れぬ一線であると頑張るなら、仕方がないですが2についてやらなければならぬことで又はやれることだと思います。
 これを全力でやって日本人民にスピリットあるメッセージを発して欲しいと思う。
 このためなら全力で協力します。
 朝鮮当局がいつもの構えた紋きり口上とは違って「行方不明者の調査の再開」を声明している以上、この行動は歩調が合っておりやれると思います。
 問題は自己の思想性と米朝、日朝関係を反転させるか否かの政治判断を賭けて、英断し自主性を発揮し行動に出る勇気を持つか否かです。
 では又。
                            4/4   塩見孝也