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10月31日 13:45〜 東京地裁104号室での
重信房子さん 最終弁論公判の傍聴を!


                    塩見孝也
 当日は、マスコミも含め、沢山の方が来られると思います。
傍聴される方は、裁判所のこれまでのやり方通り、先着順方式となりますので、
12時頃までにはおいでいただければと思います。


T. 僕が重信公判に拘る理由、「言論には言論で、法律には、法律で」闘おう。


 この、最終弁論において、房子さん本人、そして弁護団はこの数年間の法廷での弁論、立証活動を集約する形で、全くの物証ら、証拠なき、政治弾圧、政治報復見え〜の、不当極まる検察側無期論告求刑を完膚なきまでに法理論に従って粉砕し、彼女が、ハーグ事件において、全くの無実・無罪であることを誰の目にも明らかになるよう弁論してゆきます。

 或いは、検察側訴追、論告を、これまでの治安維持法、破防法、共謀共同正犯理論等による民衆弾圧の歴史を踏まえ、現在の「話し合ったこと、それ自体で罪となる」まったくの罪刑法定主義という近代刑法の基本原理を根底から覆す、「国家が個人の内面を裁ける」とする、現在の「共謀法」制定の先取り的実行であることを明らかにするでしょう。

 或いは「アラブ・テロリズムの先鞭者」などの、レッテル張りに対して、彼女が、日本・パレスチナ(解放)連帯運動の先覚的実践者であったことを明らかにしてゆくでしょう。

 僕は、他の「日本赤軍」の起こした、「日本赤軍」結成後の戦闘行動についてはいざ知らずですが、こと本件、ハーグ事件に関しては、裁判を傍聴してみて、重信さんは全く、無実・無罪と確信するようになりました。

 重信さんが、とんでもない超不当極まる弾圧を受けていることを理解したのです。

 そのことが分かってゆくにつけ、30数年前のかつて70年安保闘争に於いて、よど号ハイジャック事件発生、半月前に逮捕され、別件で、警視庁で取調べを受けていた、僕が、「赤軍派議長」であったことを唯一の理由に、全くの政治的報復弾圧の見せしめ行為として、「よど号闘争を総指揮した、最高責任者(それも田宮同志をも指揮した、最高指導者)」にでっち上げられ、起訴され、20年の投獄処分を受けたことを、無念の気持ちを持って想起せざるを得ません。言語道断な仕打ちでした。

 その無念の気持ちを想起すればするほど、重信さんが、30数年後、殆ど全く同じのシチュエーションを設定され、同質の不当極まる弾圧を受けていることに対して、断じて、僕と同じような結果に終わらせてはならない、と痛感するのです。

 あの時、あの時期、赤軍派は国家権力、佐藤政府と武装対決していたわけですが、これはこれで、正当と思っていますが、法曹的整備をしっかりやり、あのようなあきれ返った、不法・不当な報復的弾圧に対して、法律論の分野での言論戦で完膚なきまでに打ち負かし、そのことで持って、多くの人々の賛同を経て、大衆的民主主義闘争を爆発させ、権力の邪な意図を暴き出し切れなかったことを痛苦に反省しています。

 僕等赤軍派は「革命無罪」を高らかに、謳い上げることに力点を置き過ぎ、「法律無罪」をこれと同比重か、それ以上に重視する陣形を敷ききれませんでした。
 そうであるからこそ、30数年たった今、僕は、これからの民衆闘争が、あの轍を二度と踏まないように、微力ながら「重信さんは無罪だ」の反弾圧「法廷」闘争、救援闘争に参加しているわけです。

 我が日本国憲法の基本精神や近代刑法の基本理念を信奉する、良識ある市民の皆さん、勤労民衆の皆さん、心ある日本人の皆さん、このような、権力、検察・警察の言語道断の不当極まる横暴、専制を断じて許してはならないのではないでしょうか!

 重信無罪判決を引き出し、彼女を獄から晴れて、奪還すべく、傍聴席を埋め尽くすばかりでなく、東京地裁の廊下や地裁前広場を埋め尽くすべく、傍聴に駆けつけようではありませんか?


U. 改めて「重信さんは無実、無罪だ」を強調する。 

 重信さんについては、以下の事項が西川氏本人において語られ、それが立証されています。

  ・重信さんは、ハーグ事件の際はリビヤにいた。

  ・当時、未だ「日本赤軍」は結成されていなかった。

  ・ハーグ大使館占拠闘争は、パレスチナ人のゲリラ組織、PFLPやPLOの
  意向で組織されていったことが明らかになりつつある。

  ・「戦士」奪還はパレスチナ解放闘争の推進の見地でなされ、検察側のいうような
   「日本赤軍の組織防衛と重信さんの指導権の擁護、強化のためになされた」
   といった動機付けは全く当たらない。 

  ・検察側が「唯一の物証」とする、「西川純氏への手紙」は、重信さんのものではない。


  また、他の3人の供述調書も法廷で、本人たち証言として否定されてきたこと、当時の事情、経過については、重信さんの同僚で、当時の彼女の状態を最もよく知る、丸岡修さんの綿密な法廷証言があること、更に極めて注目すべきは、検察側が主張する「重信が指示し、和光達が実行した」という図式は、先の「和光晴生」公判判決において、見事に否定され、「重信はこの事件に関係していない」と判断されていることです。

 これだけの確たる無実・無罪の立証、弁論の積み上げがなされていたからこそ、検察側論告求刑は、これには、全く触れ得ず、無視し、その代りとして、恣意的な「指導者最高責任論」「供述書の恣意的解釈」をあげつらうだけの、全くの説得力なき、権力者意識のみがどぎつく前面に出る、強引一点張りの一本調子のものになっているわけです。

 論告求刑文は、一寸聞くだけなら、理路整然たる、いかにも恐ろしげで、絶対的な指導者の重信像とその「正義の告発」振りを感じさせますが、一寸冷静になって、一皮剥く、検討をしてみれば、「全くの張子の虎」の、継ぎはぎ細工、でっち上げの拙文でしかないことはすぐにわかります。

 以上の内容は、これまでのHPで述べてきたことを豊富化したものですが、31日最終弁論はこれをより鮮明、内容豊富、緻密に明瞭にしてゆくでしょう。
 皆さん、これを良く聞きただし、しっかりと重信無実・無罪を確信しようではありませんか!


V.改憲に連なる「共謀法」制定に反対する民主義闘争の重要性。 

 これから、「無期は政治求刑、重信さんは無実、無罪だ」集会を準備してゆきます。

 我が祖国、日本は、今重大極まる歴史的岐路に差し掛かっていることは、皆さんの深く承知することと拝察します。
 とりわけ、浮薄な「小泉大勝」後の現状は、その深刻さを、肌身で感じられているでしょう。

 日本人パトリオットとして、民衆主義者として人間自主の旗の下、この「窮状」を、なんとしても打開しなければなりません。

 覇権主義、対米従属に反対し、平和追求、主権の完全化、国と民族の自主・自立が益々緊要なものとなり、これと一体に、民主主義破壊に抵抗し、「与えられた民主主義」、「権力枠内の民主主義」ではなく、民衆中心の「闘い取る民主主義」の問題が同時に緊要な課題となってきています。

 更に、生活防衛、環境防衛の課題も深刻です。この対外的、対内的課題を一つに綜合する「憲法改悪に反対する全民衆的、全国民的闘い」も急務になってきています。これを非暴力・不服従の旗の下、ラジカルに推進していかなければなりません。

 このような連関の中にある民主主義闘争の当面の課題は「共謀法」制定を打ち砕く闘いです。幸い、この動きは今国会では流産しましたが、小泉政権は、この悪法法制化を決してあきらめてはいません。

 「共謀法」「国民投票法案」、そして「改憲」のロードマップも浮び上がりつつあります。

 重信さん公判は、これまでクローズアップされてきた自衛官宅チラシのポスティングへの犯罪視、或いは鹿砦社社長の出版についての逮捕、起訴、長期拘留、長期接見禁止処遇らと共に、そのロードマップの中での、「共謀法」制定の実質化の要として、ピンポイント攻撃の重要極まるターゲットに明確に設定されています。

 であるなら、5百数十にわたっての市民生活に関わる法律に併対(へいつい)してくる「共謀法」の実質化に反対してゆくとともに、かつて「過激派」、「超過激派」といわれた重信さんのような革命家にかけられた、「共謀法」の先取り攻撃にも、「あれはしょうがない」「自分たちに関係ない」で敬遠するのではなく、自分たちの問題として闘ってゆかなければならないのではないでしょうか?

 重信判決は来年3月頃に目論まれています。なんとしても、それまでに、最終弁論の成果を踏まえ、この論告求刑を批判する、広範な世論を喚起し、無期判決を阻止し、無実・無罪の判断を引き出すべく広範な重信さん救援の反弾圧戦線が構築されなければなりません。

 僕等重信公判に関心を持つ、有志たちは、このような観点で、来年2月4日(土)、新宿の「ロフトプラスワン」で「無期は政治弾圧、重信房子さんは無実・無罪だ!」集会を予定しています。

 又そのための準備として、11月7日(月)、19時より、文京区民センターにて第4回目の準備会が開かれます。
 
権力に繋がったり、意識的に妨害する人を除いて、参加自由の公開の会議です。

 皆さんの参加を求めるものです。

       2005年10月24日