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白血病と闘っている沢口友美さんを激励しましょう

2005年 8月 22日


塩見孝也



 僕等の友人である沢口友美さんは、今年4月初め、発病し、郷里・広島県の呉に帰郷し、入院・検査・施療を受けつつ、6月4日には上京された折、ささやかな(といっても緊急ながら50〜60名の錚々たる人々が駆けつけました)「沢口さん復活祭」に招かれ、皆さんから激励されました。

 その後、一応は退院され、郷里の自宅で闘病されています。

 彼女の母堂は原爆を被災されています。彼女は被爆2世であり、今回の白血病、慢性骨髄単球急性白血病は原爆病と関連なしとしない、が、その因果関係は、医師側では明瞭にしていないようです。

 彼女が自衛隊に入隊され、その拘束性、呪縛性を批判し、離隊し、ストリッパーをやりながら、反戦運動、民族運動の隊列に次第に加わっていったこと、その間、多芸、多能を活かし、広い、友人・知人を持ち、タレント的活動をされてきたことも周知のことです。

 僕は鈴木邦男さんを介し、知人の間柄ではありましたが、知己を得、彼女の人となりを知るのは、2003年の2月、イラク訪問を前後する時からです。

 米軍の空爆、侵攻が始まる一ヶ月前のことで、その2月も、3割のその危険があったといわれています。彼女はその前の既に、一水会木村三浩氏らと2〜3度行かれ、それを活かし、団の事務局をやっていました。

 その年は、日朝関係の緊張が激化し、「拉致問題(よど号関係は「拉致問題」、“連れてきた問題”)」で、前の年の「ピョンヤン宣言」も無に帰し、最悪の日朝関係が現出している折でもありました。

 僕等「白船平和義士団」、最終的には38名は、日朝の不戦を目標に平和の船、「白船」を出し、体を張った金正日政権と「談判」の交渉をしようとしました。

 この計画は、5ヶ月ぐらいの紆余曲折を経つつ、執拗に追求されましたが、結局は、強い期待を受けつつも座礁しました。

 この経過は、テレビでも報道されている通りです。

 この団の事務の要、会計部を担い、団の牽引車になったのが沢口友美さんでした。以来、同志的友人として、「日本文化チャンネル桜」に出演し、論戦するなど、僕等は協力し合ってきました。

 その彼女が、僕等には思いも寄らなかった難病を発病したのでした。

 最近の彼女の容態は、電話での気丈な受け答えと違って、彼女のブログ(“沢口友美”で検索し、「世をシノブ」の欄を見れば、病状や彼女の暮らしぶりがアップされています。ブログの名前の由来は、彼女の本名の「忍=しのぶ」からです)にリアルに表現されている通り、決して良いとは言えません。

 体のだるさ、咳、足のむくみ、筋肉痛、腰痛、皮膚のかさかさ化、斑点、らの症状が出たりもするし、白血球は日によるようですが、非常に高い時もありようです。

 彼女は暇を見つけ、戦艦ヤマトのミュジアムに出かけ、ゼロ戦の模型に乗ったり、盆踊り大会には浴衣がけで出かけるなど、努めて生活に余裕を持たせようとしています。

 骨髄バンクに登録された人で、彼女とHLA(白血球の血液型)の適合する人が、6〜7人見つかったとのことです。これは、朗報といえます。

 ドナーの移植が成功すれば、病気は治まるとされていますから、病院は、その人たちを当たり、最適な人を選定し、移植手術を、これから半年ぐらいを目安に実行する予定のようです。

 この際、たとえドナー提供者が全面的に協力的であっても、その人の家族の要望とも合致させなければならず、この段階で、社会的、法律面で、様々な煩雑なことも発生するようです。

 白血病については、映画では高橋伴明監督の名画「火火」や「世界の中心で愛を叫ぶ」などがあり、それぞれ参考になります。
 友人・知人たちは、8月6日の「原爆の日」に広島に出かけた際、見舞いに行ったり、独自に見舞いに行ったり、ブログに投稿したりし、携帯に電話しありして、激励しています。

 移植手術に向けて、手術の際、そしてその後と、僕等が未だよく知らないことで、彼女が必要としていることは多々あると思います。保険が掛からない治療費、病気、医療から法律その他の豊富で的確な情報のストック、人手、激励の体制、何よりも彼女の病状、闘病情況を世間の多くの人々に知ってもらい、世間の人々の援助が得られるようにすることが必要です。

 彼女を、かなり系統的に激励・救援するネットワークも必要です。

 正狩炎さんは、黒子となって、引越しの手伝いをしたり、情報を集めたり、僕も同伴しましたが法律相談に出向いたりし、救援の一番しんどく、地味な部分を荷い、最近では、ブログを立ち上げ、彼女と友人、知人たちのコミュニケーション、彼女の情報の流布、彼女への救援の宣伝らと頑張っています。

 大熊雄次さんは、「復活祭」の事務局を担い、彼女を激励しました。

僕もそうですが、誰も、身近の友人の苦闘を見知るにつけ、何とか、それに役に立たんと努力し、そのことで、自らを浄化せんとしているのではないでしょうか?

 僕などは、志はあれど、余り世には受け入れられない身、お呼びが無ければ仕事もないし、小人閑居すれば不善をなすわけで、その点では、極めてエゴイスティックな動機かもしれませんが、仲間の危急な際は、何かお役に立って、己を出来るだけ汚れないようにし、心身を浄めるに好都合と思い頑張ってみようと思っています。

人間の自主を求め、人民のため、民族のため、人類のためとか大旗は大旗として掲げ続けなければなりませんが、まずは身近の足元の仲間の救出すら出来ずして、何の、大旗ぞ、と思う次第です。

 この僕の「利己的な動機」を満たし、浄化してくれるという点では、沢口友美は仏のような人物と僕には思えます。ありがたいことです。

 尚参考として、6月4日の「沢口友美さん復活祭」の報告を添付しておきます。

 心ある、皆さんのご理解、ご協力をお願いします。

 

       2005年8月22日