*村上君に励ましの手紙を書こう
村上敏彦君裁判についての報告とアッピール 塩見孝也
彼の裁判が先日1月26日(月)、川越地方裁判所で開かれた。初公判である。
起訴罪名は建造物侵入・器物破損である。
最初、人定・罪状認否で彼が用意してきた文章を読み上げた。その次に検察官が起訴状を読み上げ、続いて、情状証人の証言となった。
この証言が予定を超え、磁界に持ち越すこととなった。
次回公判は2月10日(火曜)4時10分〜5時と決まった。
予定ではもう一度、計3回やり、判決の見通しである。
村上君は判決を見た上だが、控訴するつもりである。
次回公判に彼の知己、友人、本公判に関心を持たれる方は傍聴されることを要望します。
彼は、緊張、興奮気味で吃音障害で発言に相当詰まりながら、文章を懸命に読み上げて行った。
最初、自分が行った行為が全くの反社会的行為で、深く反省していること、損害に関しては出所して、働いて、全力で弁償したい、できるだけ早く出所したい、旨を述べた。この上で、事の経過を彼の理解で述べた。
最初、自分は吃音障害者である、と言った。その上で
1、袴を購入したく、電話したが、その呉服商の方が、彼の吃音もあって、きちんと閉店間際もあってだろう、応対してくれなかった。
2、これから、出かけるから、待ってくれ、と交渉し、その結果閉店時間の午後6時を十分延長する、となって彼はタクシーで出かけた。
3、初めて出かけるわけで、時間もかかり、ついた時は相当の約束の時間も過ぎており、店は閉まっていた。
4、そのことについて、彼は酒に酔っていたことも手伝い、「初めから、応対するつもりがなかった」と思い、侮辱された、と感じた。
5、怒って、又酒を飲み、近くに転がっていた鉄パイプを持ち、店に入り、暴行を働いた。
この発言過程に強烈に認められた、吃音障害について、裁判官を始め、検察官、弁護人、傍聴者は強い何がしかの感情、感銘を呼び起こされた、と思えた。
起訴状も、大体被告人の陳述と似たりよったりだったが、注目されたことは、被害総額が7万か、11万でわれわれが聞いていた、被害者側から述べられていた1千万から三千万と言った額とは三桁違い、べら棒な差異があったことである。
情状証人の斉藤は彼が真面目な勤労者、会社員であり、自分の下宿も持っていたこと、社会の不正を正す政治行動にも参加していたこと、を述べた。
しかし、彼の家庭環境、高校中退、ぐれたり、やくざの組に参加していたが抜けたこと、この過程で覚せい剤依存やシンナーなどやり、薬物依存者でもあったこと、中学時代から吃音者になったこと、このような彼の生い立ちを克服し、差別と真面目に闘って、自主的に生きて行こうとしてきた過程があったこと等同情すべき事情が多々あったこと、等知らなかったせいか、触れず、又今回の事件も、吃音障害に伴う、差別感情や被害者意識の問題が介在していることにも触れず、あまり説得力がなかった。
村上君のやった行為は、どうしょうもない誤った行為である。
事件そのものは単純で、大きなものではありません。しかし、事件の社会的背景としては現在の日本資本主義社会が抱える根深い、貧困や差別、これに伴う社会的病理の問題が存在し、この意味で政治の貧困の問題が存在し、軽々に見過ごすわけにはいきません。
村上君と多少とも袖すりあった友人、知己の皆さん、この事件に関心をもたれている皆さん、裁判の傍聴、救援を訴えます。
彼の人権が不当に侵害されないよう、裁判が不当な結果にならないよう、しっかりと監視してゆきましょう。
◆ 川越拘置所に在鑑しています。
面会、差し入れ、手紙のやり取り自由です。
住所 350-1162 川越市南大塚1508
川越少年刑務所内拘置所 (пD0492-42-0222)
村上敏彦君宛
◆次回公判 2月10日(火) 午後4時10分〜5時
川越地方裁判所さいたま地方裁判所川越支部
住所 350-0052 埼玉県川越市宮下町2−1−3
(пD0492(25)3500)
◆当面の連絡先 090−8486ー4674(塩見)