寄稿・論文



自主日本の会

掲示板

コラム

イベント

リンク

 topページに戻る


映画「闇の子供たち」を巡っての
トークイベントの報告

2008年 11月 25日

塩見孝也

[写真提供:ムキンポ氏]

 11月16日のイベントは、極めて充実し、かつ、楽しい一日でした。

 監督の阪本順治氏と、原作者の梁石日氏に負うところが大であったでしょうが、125名の人々が参加してくださり、二次会の交歓会も、予定の20名を二倍近くで越え、更に楽しかったです。

 僕と鈴木邦男さんの、相変わらずの弥次・喜多コンビも少しは、この盛り上がりに花を添えたでしょう。

 何しろ、監督も原作者も乗りに乗ってくださり、二次会も付き合ってくださったのですから、みんな嬉しかったでしょう。

 唐崎正臣さん、藤山顕一郎さん、深笛義也さん、椎野礼仁さん、いろいろと助けていただいてありがとうございます。

 この映画は「フィクション」ではありますが、極めてありそうな臓器売買(心臓の)、事実としての幼児買春、人身売買を取り上げ、日本人、欧米人、アジアの人々に、己を問いただしつつ、ひるむことなく、その生き様を問うた問題作ゆえ、この映画は、映画的出来映えも手伝って、決定的一石を、日本、タイの映画界に問いました。

 タイ観光局からは「国辱的映画」と上映禁止され、日本では、ほんの一部からとは言え、自虐史観といわれたりもしたわけですが、来場されたかたがたは、口々に、それが、全くの濡れ衣であることを述べられていました。

 「何故タイなのか」「なぜ、心臓なのか。腎臓でもよかったではないか」「この映画とは、基本的には無関係なのなのだが、当局の風俗関係取締りに利用されないか」、そのほか、原作について、原作と映画の関係について、映画作りにおける関心事、性的虐待の描写で配慮したことら、さまざまな論議がなされました。

 僕も、作家としての、映画監督としてのお二人に大いに興味を持っていましたので、司会の役目も忘れ、いくつかの質問をしました。この、やり取り、僕は満足しました。

 「9条改憲阻止の会」からは、正清太一さんのアピールもありました。

 きっと来られた方々は、いろいろとこのトークを通じ、啓発され、意義ある半日を過ごされたことと思います。


塩見孝也