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2005年 5月 26日(火)19:00〜  高田馬場「トリックスター」にて 第三回目開催

「第三回目 塩見塾」のお知らせ

ゲスト:土屋豊監督 ・ 雨宮処凛さん

映画「PEEP“TV”SHOW」で、現代若者の「リアリティー」を考える。

           
塩見孝也



1:前回についての報告

   前回、(第二回目)は、お陰さまで満席60名を越えて、立ち見が出るほどの盛況でした。

 最初40分は時事問題や「資本論」講義の予定で始められたのですが、中国・韓国デモの議論が白熱化し、的を射た、良き討論となりました。そのため、短時間でも「資本論」の解説をしてゆこうという試みは、残念ながら割愛されました。

 メインゲストの堀部師範が、仕事を済まされ、いらっしゃって直ちに塩見との対談となりました。

「武士道を今の日本にどう蘇らせるか」といった、一見破天荒ともいえるタイトルであれば、参加者は固唾を飲むところであったでしょうが、僕の方は民衆・人間中心の哲学・思想を踏まえた「民族論(パトリ論)−日本人論」を自家薬籠中のものとし、師範の方は、マルクス主義にも素養をもたれ、武道家としての実践を踏まえて「武士道研究家」でもあれば、対談は日本史や世界史を踏まえた、水準の高い、興味深い議論となったと思います。

 又、「格闘技通信」(4/8、5/8号)の対談として発表された内容でのアウトラインをしっかり押さえながらも、それは単なる繰り返しにならず、更にそれを踏まえ、豊かにしたものと自負します。

 二人とも、日本人の義と求道(文化・徳目)の核心に「もののふ精神」が存在していること、平安後期から鎌倉期にかけ、「もののふ」は「源日本人」とも言える縄文人の人間や自然へのおおらかさ、優しさ、自然との一体感らを、ベースとし、それを、稲作―耕す(開墾)ー労働―生産、その成果を武装して守ろうとするところから発する自主・自立(自律)した人間像(日本人像)への展開と捉えました。

 ヨーロッパ的な個の自主・自立が、日本では「もののふ」「武士」の独立・自尊、覚悟の気風として生まれたこと、自分と集団に責任を負うことが日本では「腹切り」として思想化、文化として確立していったこと、この活力は、戦国期分化したり、変容したりし、江戸期には大体は民衆支配のイディオロギーに変質したものの、幕末・維新期、尊皇攘夷の志士たち受け継がれ、植民地化の危機、独立・自主の「国民国家」創出の原動力となっていったこと、その後、又変質して行ったが、それが、対米従属、グローバリゼイション、「(資本主義)国民国家」の「システム」の限界の中で、世界、地球的規模での協同性、新たな「公」「義」の創出が要請される時代、三度目として、発現される可能性があること、また発現されるべきであることなどが指摘されました。

 現在の「安全保障」「自衛」論争を考える基礎となる「暴力」「武」「武徳」「非暴力・平和」の考察もなされました。

 武士道と騎士道の共通性と違いら論じられました。騎士道の女性賛歌がキリスト教のマリア信仰らと関連し、武士道ではこれに比し女性差別、蔑視があったのではなく、大地母神・グランドマザー信仰、アマテラス信仰の如く、アジア的農耕−共同体尊重という徳文化との相違からして、女性尊重が違った形で「もののふ文化」の中に現れていることも確認されました。




2:今回のゲストと内容

 さて、第3回はぐっと趣向を変え、若者達が、今の「現代を如何に生きているか?」を、映画鑑賞を交えつつ、塩見塾はこのリアリティーとどう向かい合うか、を論じてみたいと思います。

 過食症、ヘルシイー嬢やゴスロリ少女の精神的より所、引きこもり青年の生き様、9・11ショックを考え続け、「欝」に陥ってゆくOL嬢、過度のジョッギングで精神と肉体の分離が克服できると修練する女の子、同棲青年男女達の確執、反戦青年と彼のもろさを批判する共同生活者の女性、大きな力で作られてゆく禍々しき戦争に無力を嘆き、虚無を感ずるサラリーマン、9・11を憧憬し、テロを願望する青年、自ら盗撮されることを志願する女の子―――しかし誰もがこの「平時」の「ハイテク・情報社会」で「むなしさ」と「心の痛み」を訴える。

 映画は、このリアリティーが、「何処に向かうか」測りかねながら、あくなき執念で覗き続け、若者達の内面を聞き取ってゆく。

 土屋・雨宮コンビや主演の長谷川貴之さんを始めとする出演者、カメラ、渋谷シネ・ラ・セットに出向いたファンの方々においでいただいて、塩見塾はこれら若者の目線で、そのリアリティーと向かい合うことにします。

 僕の人間自主の世界観や反戦思想が何処まで通用するか否かを試してみます。

 なお塩見塾は、2006年3月までの、毎月第4週の木曜日に開催します。



    ☆場所: 大人のしゃべり場「トリックスター」
           JR高田馬場・戸山口下車・徒歩2分
           新宿区高田馬場4−2−38 宏陽ビル B1F [地図はこちら]

    ☆日時:2005年5月26日(木)
           18:30開場 19:00開演

    ☆会費:1800円
         サポーター会員の方は1600円、学生は1000円。

    ☆お問い合わせ: トリックスター社 (03-5331-3261)

     ご予約が必要になります。
     お電話、またはトリックスターのホームページでご予約できます!