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*潮の流れを変えよう

 「World peace now−アメリカのイラク攻撃を許さない」
1・18統一行動報告

                     塩見孝也とその仲間達


 1・18統一行動は日本でも世界でも予想された通り、爆発的な盛況を見せた。又その行動の性格も極めて注目すべき特徴を示した。

 これこそ21世紀の民衆が政治に登場して行く、可能性を示す数々の特徴を帯びていた大衆的行動の典型と言えるであろう。

 自主的な個人の人間性の尊厳に基づく創造性の発露に於いて、又非暴力をポリシーにする事に於いて。又集団性、統一性の特徴に於いて。

 徹底的なこの意味でのラディカリズムを内包しているからこそ大衆性が保障され、「これならば家族や子供ずれでも参加して良い」と言った安心感も漂っていた。

 しかし、その人々の怒りと発言の理知的鋭さは凄まじいものがあった。

 アメリカの攻撃の大義のなさ、その汚さ、石油目当ての小ずるい実利性、戦闘に於け無慈悲さ、そして日本政府の対米追随の忠犬性の指摘、そして日本と日本国民、民族、民衆が21世紀の進路を決めるような時期に差しかかっていることのの重大性を参加者の全ての人が訴えていた。

 そうなのだ、日本人が誇りある独立自主の民族、虐げられた弱国、民族の側に立ち道理、正義を貫く民族か、強権や利権を易々として認め、理不尽な強国に犬として尻尾を振る民族か、世界に尊敬される民族か、それとも軽蔑される民族か、21世紀の国と民族のの進路の選択が問われているのだ。

 塩見は友人である喜納昌吉さんやパンタさん達を始め多数の友人、知人達と出逢った。

 イラクからその日、帰国し、劣化ウラン弾の被害に苦しむイラクの子供達の窮状を訴えた踊り子の沢口友美さんも我々の挺団に加わった。

 僕らは「個人情報保護法案に反対する」人々や「ロフト+1」の人々達とデモ隊列を組んだ。全く楽しいデモであった。

 東京7千人、全国各地を合わせれば2万人〜3万人位の人々が参加しているのではないか。

 アメリカでは予想を超えて、ワシントンで50万人、サンフランシスコで20万人、昨年の12・18の20万人、7万人の約3倍の参加である。民主党議員や著名な歌手、俳優、作家、元CIAで過去「査察」に加わっていた人、もと司法長官、ベトナム帰還兵達等多彩な顔ぶれであった。

 中南米、西欧、香港、韓国全世界各国30カ国で闘われた。この様子もネットで直に明らかになろう。 

 日本でも女性や若者が大半を占め、新左翼も含めた既成党派は影を潜め、政党の思想的政治的破産故の政党主導の政治はまったく見られなかった。

 インターネットを軸とする情報の大衆化が民衆を政治の主人に新鮮な形で押し上げつつある。そしてこのうねりの積み上げは徐々に運動の新しい質に応じた、全く新しい質と形態を持った指導部を今後創り出して行くであろう。

この運動は2月に反戦旬間を設定し、全世界に呼びかけている。

 2・13〜2・21を反戦抗議週間として、マルコムXの暗殺日を最高潮の日とする。ヨーロッパからは2/15を次のステップとすることが呼びかけられている。

 査察団は「(判断を出すのは)もう3ヶ月は最低必要」と言いだし、フランスは「2ヶ月」とアメリカに提言している。ドイツは「派兵しない」と言っているし、ロシアはイラクと石油輸入協定を結び、極めてアメリカの動きに批判的である。アメリカのユニタリズム(単独主義)に他の 列強は「国連判断」を対置している。列強の足並みは「湾岸戦争」の時と違い、乱れている、と言える。

 イラクは女性達も兵士に志願し、「国と大統領に全てを捧げる」「何もおそろしいことはない」と述べている。

 しかし、この戦争が現実化すれば560万人のイラク国民が死ぬとシュミレーションされている。なんと悲惨な事であろう。

 ブッシュは20万人の兵力を湾岸に終結させつつある。どれほどの兵士達が犠牲になるであろうか。

この一事を考えるだけでも、戦争は絶対に起こしてはならないのである。

 アメリカの攻撃、侵略に何の大義があるでしょう。

 日本のメディアの無見識、低劣は極まりつつある。つい半月前、大新聞で著名な「知識人」なる「人種」が「フセイン以降の政権と社会システム」を大まじめに論じていた。これはイラクの石油資源を「列強がどう分け盗りするか」が眼目である。何という不謹慎、無見識か!

 こんなイラク国民を冒涜する理屈が大まじめで論じられているのは何という奇々怪々な事な事態であろうか!何という痴呆的事態か。

 フセイン政権に誰もが問題なしとしていない。しかし筑紫哲也がいみじくも述べたように「例えイラクが"ならず者国家"であったとしても、そういうならアメリカは"強盗国家"と言って良く尚悪い」と言えるであろう。

「査察、査察と言うなら先ず己の核を全世界民衆に査察させ、核を自己廃棄すべきである」

自分が気にくわない、と思ったら軍事力を発動して、とっかえる、とするのに何処に道理があるでしょう。

 フセイン政権に問題があるにせよ、その政権はれっきとして現在はイラク国民が承認し、全世界がそれを承認している堂々たるイラク国の政権なのである。

 この主権ある国家、領土を暴力、強力で侵害、侵入することを国際法は侵略と規定し最高の悪行として禁じている。

 国と民族の主権を侵すこととその国の社会の状態、政権の性格を治す、問題とは区別されるのであり、この混同こそが悲惨を産み出すのである。

 このような明々白々の道理が見失われているのはなんとしたことであろう。驚くべき事である。

 現代社会のエネルギー源は紛れもなく石油である。この石油争奪を巡って利潤追求に目のくらんだ帝国主義列強、それを操縦する独占資本が争ったのがかの二つの世界大戦であったが今も又この真理が変わらないことが明白になってきている。

 アメリカを中心とする石油メジャーと産軍複合集団がこの侵略を主動しているのである。この利権の分配に預かろうと犬馬の労をとっているのがイギリスと日本なのである。

 このような薄汚れた野望に人類、民衆は屈してはならないのである。日本国民、日本人、日本民衆は屈してはならないのである。

 無害の無尽蔵の石油や原子力に変わるエネルギーが開発される事が待たれるし、それは可能で、その素地は十分出来ている。その為にもこの愚かしい攻撃、侵略は未然に阻止されるべきである。

 日本は新しいエネルギイーを開発し、アメリカの掣肘を離れ独立自主で進むべきである。

このような侵略の為の参戦国家化の段取りである有事立法、個人情報保護法案、予防拘禁法を許してはならないのである。

 それにしても、なんと1・18の国際行動の報道の少ないことであろう。メディア独占資本の悪辣はなんとしても許せない所業である。

 しかし潮の流れは変わりつつある。 マスコミ、メディアが如何に黙殺しようとブッシュ・アメリカの道理なきグロ−バリズム、覇権主義、侵略主義の野望の本質は暴かれつつある。

 そして流れを変える決定的力は日本と世界の民衆のこれから数ヶ月の反戦アクションの中にある。この2〜3ヶ月の闘いの爆発的展開が世界の行く方を決める。

 ベトナム反戦以上のうねりが起こりつつある。皆さん、このうねりを巻き起こそう。

 日本社会を覆っている「拉致問題」、第二次朝鮮戦争の暗雲をこのイラク反戦の爆発で吹き飛ばそう。日朝関係は複雑であるが、基本的には米ーイラク関係を捉える論理と同じである。朝鮮民族が南北朝鮮の民族和解、統一をアメリカの野望に掻き回されないでやり遂げること。日本が対米従属から人間自主、民族自主、人民大衆中心で脱却し、東アジアに残存する冷戦構造を吹き飛ばし、東アジア諸民族の和解と連合、共存に貢献する進路を選択する事である。

 これらの根底に流れる道理をしっかりと分析、把握し、朝鮮国に対して、韓国民衆や金大中、の政権に学びつつ、日本式の「太陽政策」「包容政策」を編み出して行くべきである。

 イラク反戦のうねりをこの分析された道理に基づきつつ朝鮮反戦に連動させてゆこう。