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「共謀罪」に反対し、国会に出かけてきました。

2006年 5月16日

                    塩見孝也

 11日は12:00から、衆議院議員第一議員会館・第1会議室、12日は18:30から衆議院第2議員会館・第2会議室、前者は「共謀罪に反対する表現者の会」と社民党・共産党議員の共催のような形で、後者は社民党・共産党議員諸氏の主宰のようなもので、一部、民主党議員も参加していました。

双方とも、諸団体のリーダーのような方たちが駆けつけた感じでした。

翌日は、全国からも駆けつけた、感じで、両日とも300人近くで、会場に入りきらない位で、熱気が立ち込めていました。

いずれも、活気と勢いがあり、良い集会でした。

ここに、集まった人々が、日本の民衆側のオピニオンを牽引する勢力と見受けしました。

発言内容も、現実に即し、水準の高いものでした。

ネットワーク型の情報社会ですから、この会議の模様、討議・確認内容は、一気に全国に伝わる、訳で、今後この動きは、いろんな胎動を巻き起こしてゆくでしょう。

一日目は、僕も参加する「個人情報保護法案に反対する共同アピールの会」の面々が前面に出て、発言し、僕の見知った人々が4割位い、新左翼系の人々も文化人や弁護士、団体代表で、数多く顔を見せていました。

僕も、この問題は、「破暴法」被告でもあり、早くから反対運動をし、HPでも、たびたび論評して来たわけで、仲間と出かけ、二日目は発言する機会があったのですが、準備不足で、それを逸し、少し悔まれました。

今度は、発言するつもりですが、僕のようなものが、こういった場に、受け入れられ、発言を確保するには、諸条件があり(基本的には、クリアーしています)、というより、僕自身の側の、いろんな精神的準備が必要と思われました。

民衆運動をやろうとすれば、誰でも、どんな団体でも「共謀」を、毎日するわけで、これを国家権力が「犯罪行為」とみなし、統制するのはとんでもないことであり、憲法の掲げる「思想・信条」「表現」「集会・結社の自由」を意のままに規制することとなります。

特に、「共謀」という無限定的概念を、持ち出すことによって、「思想を裁く事は出来ず、せず、行為のみを裁く、裁ける」という近代刑法の基本原理を、否定することによって、「国家が個人の内面にまで踏み込み思想統制する」戦前治安維持法、戦後の「破防法」をより、質的に高め、実際化して行かんとする点で、この共謀罪は、危険極まりない悪法といえます。

昔、1958年「警職法」が持ち出され「デートも出来ない警職法」と揶揄されましたが、「冗談も言えない共謀罪」、これが、民衆にとっての、偽らぬ本質的感触と思います。

「何故、今、共謀罪か?」―――「海兵隊のグァム移転に、2兆円」、米軍基地再編強化、「集団的防衛(自衛隊をより対米従属軍隊にし、極東から、世界に、日米同盟を拡張し、従属覇権戦略を目論む)」としての日米安保の格上げ-――“戦争の出来る国家へ”、このための治安反動としての共謀罪、九条改憲に向けての「国民投票法案」、教育基本法改悪、入管法改悪、その集約としての「改憲」、こういった目論見で、目白押しの「悪法強行採決」を執権勢力は仕掛けてきているわけです。

自民・公明の与党が、たびたび修正案を出し、民主党を引き入れようとし、他方で、民主党が、廃案を主張する社・共にリンクするが為に、複雑な駆引きが進行する、構図で、今週、16日ごろが山場という情報も流れています。

「6月1日、日比谷野音で大きな集会をしよう」「6月18日の期限まで頑張り、制定の目論見を流産させる」などが確認されました。
こう見てくると、民衆側に、かつてない活気が生まれつつも、他方では、未だ、執権勢力の横暴を、確実に制止する、手立てを持ちきれていない、ことも確認しなければなりません。

しかし、最大の闘いの基本要点は、不屈の闘志を持ち続けること、このことです。この権力側の攻勢に、たじろかず、民衆側が、確固として、打ち返す構えを、もって闘い続ければ、必ず活路は拓けて来ます。

何故なら、小泉政権のこの6年間が、日本をいずれに導いて行っているのか、は明瞭になりつつあり、民衆の怨嗟、不満の声は、社会の基底に渦巻いており、このマグマは、適当な、少しでも噴出する、爆発孔を見出せば、大噴火して行く可能性が大いにあるからです。

フランスの300万人の青年たちが奮起しようには行かないかもしれませんが、「星火燎原」の要素は充分あるのです。

であれば、当面、強行採決に議員諸氏を先頭に、院内外で、体を張っても阻止すべく、執拗に闘い、その声を、意識的なものにすべく、心ある人々が、想像力、創造力を発揮し、創意工夫し、刻苦奮闘すること、改憲阻止に向け、各激突点で、力を蓄積して、ポイントを着実に稼ぎつつ、不屈の戦いの気運を盛り上げ、民衆自身が、然るべき戦略的配置、陣形を作り上げ、その配置についてゆくことであろう。

この点で、全共闘・新左翼系、社民党、共産党の“新三派連合”が出来つつあること、民主党が、この連合に傾きはじめている、状況は一つの大きな希望と言えます。この、動きは、労働組合ら労働者の諸組織が胎動してゆく、必要条件が整いつつある、ことを意味します。

潮の流れは変わりつつある!民衆自身、人間自身の可能性、力を何処までも信じ、その力を引き出すべく、刻苦奮闘しようではありませんか!
11日、国会へ行ったその足で、新大久保の集会:「自由と生存のメーデー」へ掛けられた、3名不当逮捕の、反弾圧救援集会に出向きました。

僕の知り合い、Y君もパクられていた、のでした。

喜ばしいことに彼は、拘留13日を経て、その日釈放され、顔を見せ、僕等は「感激」的な握手をしました。

彼等、若い人達の運動は、新左翼・全共闘の運動を、継承しつつも、その欠点、限界を超克した、新しい感性、力を感じさせるものがありました。頼もしく、思いました。


下記、BLOGとHPから、最新情報が得られます。

社民党 衆議院議員 保坂展人さんの 「どこどこ日記・blog版」

「共謀罪に反対する表現者たちの会」



5月28日(日) 15:00〜 塾「時代遅れ(温故創新)」で講演をします。

 場所: JIDAIOKURE(温故知新)
 〒104-0045 東京都中央区築地3-9-10 新地ビル2階
 電話:03-3524-8920
 主催:株式会社 ルーツ




6月1日(木)  18:30〜 日比谷野音デモに参加します

 「小泉暴走にSTOP!6.1集会 〜共謀罪・憲法改悪国民投票法案・米軍再編に反対しよう」

 デモ出発 19時半 日比谷野音〜銀座〜東京駅〜常盤橋公園解散



2006年 5月 16日                    塩見孝也